2008年4月11日金曜日

献本御礼 書評:『小飼弾のアルファギークに逢ってきた』

まずは献本御礼。

先日、小飼弾氏のブログ404 Blog Not Foundで募集された『小飼弾のアルファギークに逢ってきた』の献本の申し込みに間に合ったようで、本日届きました!!

dankogai

パラパラっとめくって小飼夫婦とはてなの近藤夫婦の対談は、面白い組み合わせだなと思いました。

では、仕事が一段落ついたので、これから読ませていただきます

書評は後ほど、ということで。


数時間後…


さて、『小飼弾のアルファギークに逢ってきた』を読了。

小飼弾のアルファギークに逢ってきた [WEB+DB PRESS plus]
書評:『小飼弾のアルファギークに逢ってきた』
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まず、私はプログラマでもなんでもないので、本書の専門的な部分はぶっちゃけ分からなかった。でも、20歳くらいのときにCとかVBでプログラムを動かして遊んでいたことがあったので、断片的には理解できるところもあったのだけど…。

しかし、本書の魅力はそこではない!と断言(弾言?)したい。

本書の魅力は、IT業界を牽引しているアルファギークが何を考え、どう行動しているかを著している点である。私が今回の献本に申し込んだのも、そこが狙いだった。

P.15
我々は、簡単なことをより簡単にしたいと考えています。簡潔なものは簡潔なままに留めておきたいので、成長するに従って会社は当然大きくなっていくけれど、なるべく少ない従業員でそれを実現したい。
これはRuby on Railsの開発者であるDavid Heinemeier Hansson氏の言葉。

これはIT業界に身を置かない自分も日々すごく感じていること。
私には会社をできることなら大きくしていきたいという希望がある。でも、それって言わずもがな組織も大きくなっていくということ。自分の下に何十人、何百人という人間がいて、彼らの能力を見極めて、それを最大限に引き出すというリーダーにはもちろん憧れる。しかし、「それって染色業という特殊な産業で行う利口なやり方なの?」という疑問に行き着いてしまう。

私はやっぱり自分のところで作る製品のひとつひとつに目を配らせていきたいし、作業現場で細かい指示を出したいし、自分自身も(「なんちゃって」だけど)デザイナーとしても仕事をしていきたいというところがある。だから、そういう自分の願望を反映させようとなると、必然的に会社はあまり大きすぎず、なるべく少ない社員で仕事をこなしていきたいというところに落ち着く。

いまの日本は高度経済成長時の日本とは違うのだから、数で勝負をしてはダメだ。数で勝負をしたら、アジアの新興国にすぐに圧倒されてしまう。だから、日本は質で闘っていかなければならない、というのは当然の理屈。そうなってくると、会社の規模などどうでもよく、要は「いかに質の高いものを生み出す仕組みを持っているか?」にかかってくる。では、どうやってその質の高いものを生み出していくのか?そこにアルファな職人技が要求される。やっぱりアルファな技術は強いのだ。

しかし、私はこうも思う。
アルファギークといえど、経営の視点を持っている人たちは少ない。かのGoogleだって、創業者の2人は経営のことはシュミット氏に委ねている。優れた技術があっても、それを束ねる人間がいないと宝の持ち腐れになってしまうのではないか。そういう視点で本書を読むと、Pyra Labs、Twitterの共同設立者のEvan Williams氏のインタビューは面白い。

P.73
ノー、(コードは)もう書いてません。Twitterには、エンジニアとしては関わっていません。指示は示したけど、コードを書いているのは猫、じゃなくて人ですが、その中には私はいません。
P.74
Twitter以外では書いてる。主に実験的なこと。実は2つあって、うち1つはまだプロトタイプ段階で、関わっているのは自分だけ。もう1つはナイショ。
彼はTwitterでの開発者としての役目は終えて、指針を示す役割を果たしている。それと同時に、自分1人で新たなものづくりを始めている。経営者というのは、常に先のことを考えてなきゃならなくて、次に打つ手を考え、その下地を作っていく役割が大きいと個人的には思う。

ビジネスを成功させる秘訣って、基本はマニュアルやレール作りだと思う。後からやって来る人たちのために、マニュアルやレールをちゃんと敷いておく。そうすれば、自分は次のことを全力で打ち込むことができる。

また自分の話になっちゃうけれど、私は染め物の職人じゃないから、染めの技術に関してはよく知らない。だから、従来の染めのやり方については、職人さんに任せちゃう。で、私は次に打つ手を考えてる。これはどちらかというと、自分1人で完結できる仕事というテーマで進めている。他を巻き込んでもいいけれど、それでは時間がかかり過ぎる。「行動」ではなく「考動」の様式で動いているので、言うまでもなくスピードを重視している。

P.82
人を見るときには、技術力よりもその人の持っている情熱に注目している。ウェブはまだ15歳くらいで、可能性はまだまだたくさんある。そういうところでは、「それを貫く能力」より「好きを貫く」力のほうがものをいう。「できるからやる」というのは、新しいことをやるには向いていない。
全くの同感。これって、業種を問わず言えることですよね。私もこの間、初めて採用面接なるものをしましたが、やっぱり見るところはその人の「情熱」。技術なんてあとまわしでいい。暴論覚悟で言っちゃえば、どんなにアルファな「技術力」があっても、「情熱」のない人とは仕事はしたくありません。仕事もしくは自分のすることに「情熱」を持っているってことは、「未来」を築く能力があるってことなんですよね。だから、一緒に働くなら、断然「未来」を見せてくれる人。

で、「未来」ってやっぱり存在しないものですよね。ないものは生み出さなければならない。
そのことを説いている小飼氏の言葉がこれ:

P.218
エンジニアの人たちに限らず、僕はおよそ物作りをする人たちに言っておきたいことが一つあって。常に、どうやったら自分をクビにするような状況にかを常に考えましょう。
要は自分がクビになってしまうようなコンテンツ、サービスを一番最初に作ってしまったところが一番強いってこと。いま自分がいる現状に甘んずることなく、どんどん獣道を突き進んで、いつも「未来」を開拓していかなきゃならない。

アルファギークのあり方は、私たちにインターネットというまだ新しいフロンティアを、どう開拓していけばいいのかを教えてくれているようだった。

追記:
途中で投げやりになっていたPythonを勉強しようかなと思います。やっぱプログラミングができるのってかっこいいよ〜。

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