2008年6月30日月曜日

書評:『「人たらし」のブラック心理術―初対面で100%好感を持たせる方法』

そうかぁ、この本が出版されたのは2005年になるのかぁ…。

4479770798「人たらし」のブラック心理術―初対面で100%好感を持たせる方法
内藤 誼人
大和書房 2005-09

by G-Tools

以前から興味のあった本だったので、図書館で借りてきて早速、読書開始。

1時間…いや、30分ほどで読了(別にフォトリーディングしたわけじゃありませんよ!)

目次:「人たらし」のブラック心理術
はじめに

第1章 人たらしになるための基本ルール
「人たらし」イコール「頭がいい」の図式で考えてみる
“性悪説”を信じて行動せよ
人間関係では、“細かいこと”こそ気をつける
人に会う前に、「舞台」を整えておく
「空腹感」は、人間関係をダメにする!
人に恵まれるかどうかは、自分自身が決めるのだと心得る
何事にも熱中できる人は、人を惹きつける
口より先に行動で示す
真実をいうことが、必ずしも美徳とは限らない

第2章 会う人”すべて”に100%好印象を抱かせる方法
圧倒的な「雑学力」を身につける
人たらしは、やはり「顔」である
発言の終わりには、必ず「イ」をつける気持ちでしゃべる
笑うときには、「アハハハハ」ときちんと“声”を出す
相手の「まばたき」を数えるようにすると、自然なアイコンタクトができる
長くしゃべればしゃべるほど、信頼感は強まる
飲み屋の女性の人気者になる訓練をする
太りすぎないように、普段から気をつける
さりげないてがかりから、自分がどれくらい好かれているかを判断するコツ

第3章 人間関係の“危機的状況”をうまく乗り越える心理技法
人間関係がこじれたと思ったら、すぐに話し合う
人間関係がおかしくなったら、あなたが「ほんの少し」変わってあげる
機嫌の悪い相手からは、さっさと逃げる!
いつでも体調は絶好調に整える
嫌われたたら、ムリにリカバリーしようとしない
出会って”3回目”までに魅力が伝わらないなら、諦める
怒りっぽい気分は、糖分の摂りすぎが原因!?

第4章 職場の雰囲気をガラリと変えるテクニック
部下や後輩と飲みに行くときには、ワリカンにする
ジェネレーション・ギャップにビクビクしない
部下を”王様”のように扱う
「説得」しようとするのではなく、「レッテルを貼る」
「命令」ではなく、「確認」する
小言は「週末の帰宅直前」に
30分以上遅刻するくらいなら、いっそのこと休む
前もって相談を持ちかけておけば、どんな人も反対しない

第5章 人を惹きつける「会話力」の磨き方
いい声でしゃべれば、どんな人も味方にできる
「ラ」の音階でおしゃべりし、面白くなくとも”自分から”笑う
断定口調で話さない
相手のことは、いくらホメても、ホメすぎることはない
相手の話を聞くときには、面倒でもメモをとる
“倒置法”で、驚きを強調する
会話をダメにする8つの要因
プライベートな質問は少しずつ
会話の訓練は、「2人だけ」で

第6章 人と「議論」するときに気をつけたいポイント
相手には、絶対に口答えしない
反論するときは、「どうにもならない理由」を持ち出さない
「なぜ?」と質問するのをやめる
「ブーメラン法」は相手をムッとさせる
あいまいな言葉で、相手を誘導する
「たとえば……」「たとえばの話……」で相手のホンネを暴く
大きな要求でも、一度は頼んでみる
議論に持ち込まれそうになったら、“壊れたレコード”になる

第7章 ワンランク上の「人たらし」を目指すために
自分を「ネタ」にして、笑いをとる
人に「からかって」もらえるキャラになる
「3分ルール」で相手を楽しませる
あえてケンカを吹っかけてみる
けなすときは、相手をよく見て
“弱さ”をアピールしてみるのも、ひとつのテ
険悪なムードになたら、さっさとリングアウトする
何かを頼むときには、“先に”謝礼する
別れのタイミングは、会話が盛り上がったとき
“データ”をとって、「人たらし」度をアップさせる

おわりに

この本、実用書としてはなかなか使えるものだとは思うのだけど、読み物としては「これだけのボリュームが必要だったのか?」と思ってしまいました。

というのは、この『「人たらし」のブラック心理術―初対面で100%好感を持たせる方法』のエッセンスだけを抜き取ろうと思えば、目次を読んで、次に太字で書かれてある部分を読めば事は足りてしまう。それじゃあ、他の部分は何を書いているのかといえば、科学的な説明に費やされている。ただ、この手の心理学、つまり社会心理学の分野は科学的な説明をすることが難しい。まずは「現象ありき」で、「なぜその現象が起きるのか?」ということを推論していくしかない。

前頭葉のこの辺の領域が、感覚器である目や耳などから情報を受け取って…云々というワケにはいかない。

とにかく何度も実験を繰り返して、「○○な行動を取ると、△△な結果が得られることが分かっている」ということなのだ(私はそのアバウトさが許せず、心理学を専攻していたとき、社会心理学だけは苦手だった…)

それでも、本書は実践書としては結構使えるものなのではないかと思う。たとえば、
どういう男が飲み屋の女性にモテるのか?
  1. しつこくない
  2. 明るくて社交的である
  3. 金払いがいい(ケチではない)
  4. リラックスしていて、余裕を感じさせる
  5. 話題が豊富である(同じ話を2度やらない)
というものがある。私はそういう場へ飲みに出掛けた事があんまりないので、なんとも言えないが、普通に見てもこれらの条件は飲み屋の女性に限らずとも、女性に好まれるには十分な条件だと思う。

むしろ、本書を読んでいて一番参考になったのは次の部分。
会話をダメにする8つの要因
  1. 自分と比較するな
  2. 心を読もうとしすぎるな
  3. 次の話題のリハーサルをするな
  4. かっこいいアドバイスをしてやろうとするな
  5. 上の空になるな
  6. 自分が正しいと思うな
  7. 疲れているときは、人と会うな
  8. 時間的に余裕がないなら、人と会うな
冷静に読めば、これらのことは当たり前のことなのかもしれない。

しかし、こうして文字として表されているところに意味がある。自分の頭の中で漠然と意識しているよりも、こうして文字にして見た方が圧倒的に脳に刷り込まれる度合いが違う。

ただ、この本に書かれていることを鵜呑みにしてしまうと、あとで手痛いしっぺ返しを食らうような気もする。というのは、人間の心理というものは、一方でシンプルなのだけど、他方ではやはり複雑怪奇な部分があるので、本書の指南が必ずうまくいくとは限らない。ただ、その辺のことも本書ではそれとなく触れている気がする。
人間関係でもっとも気をつけてほしいのは、“細かいこと”である。些細なことこそ、実は、重大な事件よりも、はるかに重要なのだ。重大なこと、大きなことというのは、自然と、目立つ。そのため、誰でも注意が向くのだが、細かいことはついついおろそかにしがちなのだ。
そう、やっぱり人間観察がしっかりできてないと、小手先のテクニックだけじゃすぐに化けの皮が剥がれちゃうんだ。そういう意味では、いわゆるKYではダメだってことなんだな。

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