2008年7月8日火曜日

書評:『「1日30分」を続けなさい!人生勝利の勉強法55』

率直に言って、この本は常日頃から“勉強する習慣”がない人のために書かれているものである。

だから、“勉強する習慣”が確立している人は、ぶっちゃけ読む必要がない。

私自身は、明らかに後者の方に位置する人間だと自負(?)している。もちろん、周りの人が見てもそう判断すると思う(←う〜ん、それはどうかな…?)

なのに、なぜそんな自分がこの本を手にしたのか?

それはやはり

もっと勉強したい



という思いでいっぱいだったから。
4838717776「1日30分」を続けなさい!人生勝利の勉強法55
古市幸雄
マガジンハウス 2007-06-21

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プロローグ
第1章 人生は勉強した者が勝つ!
勉強法1 動機づけの方法とは?
勉強法2 どうしたら勉強の習慣が身に付くのか?
勉強法3 読書のコツとは?
勉強法4 脳科学の実験結果に基づく正しい勉強法って?
勉強法5 勉強の成果に一番必要な要素は?
勉強法6 勝つための勉強戦略とは?
勉強法7 最初は勉強の成果は出ない?
勉強法8 効率よく知識を吸収するコツは?
勉強法9 なぜ、自己投資が必要か?
勉強法10 私の自己投資歴とは?
まとめ

第2章 勉強時間を捻出する方法
勉強法11 テレビを見なければ、2ヶ月分の時間を捻出できる?
勉強法12 会社での勉強時間の捻出方法とは?
勉強法13 同僚に差を付ける時間の使い方とは?
勉強法14 自宅・会社以外での捻出方法は?
勉強法15 通勤時間の賢い使い方は?(電車の場合)
勉強法16 通勤時間の賢い使い方は?(車・徒歩の場合)
勉強法17 休日の勉強時間はどうやって捻出する?
勉強法18 「できれば朝型」がおすすめの理由は?
まとめ
実践者の声①

第3章 勉強に集中する方法
勉強法19 「気持ちいい」が勉強の集中に不可欠?
勉強法20 集中力の持続時間はどのくらい?
勉強法21 効果的な休憩方法とは?
勉強法22 休憩時間の意外な使い方とは?
勉強法23 長時間勉強を続けるコツは?
勉強法24 気分が乗らない時の対処法は?
まとめ

第4章 短期集中型・長期計画型の勉強法
勉強法25 短期集中型勉強のコツは?
勉強法26 短期集中型に変更して失敗する理由とは?
勉強法27 私の留学を成功させた長期計画型勉強とは?
勉強法28 勉強中に避けられない感情とは?
まとめ
実践者の声②

第5章 本気の人のための英語勉強法
勉強法29 英語の勉強は続けているけれど……?
勉強法30 なぜ英語が習得できないのか?その1
勉強法31 なぜ英語が習得できないのか?その2
勉強法32 本気の人のための英語勉強法とは?
会話編/リスニング編/リーディング編/ライティング編
勉強法33 本気の人が目標とすべき年間英語勉強量は?
まとめ

第6章 勉強を成功させるための目標設定方法
勉強法34 目標の設定方法とは?
勉強法35 長期目標のポイントとは?
勉強法36 中期目標設定のコツとは?
勉強法37 1日目標の設定方法とは?
勉強法38 目標設定いかんで行動と成果は大きく変わる?
勉強法39 目標達成できない最大の理由は?
勉強法40 逆転の思考法で目標達成できる?
勉強法41 目標達成のための代償って?
勉強法42 手帳で目標設定すると実現スピードが加速する?
勉強法43 手帳を使った目標設定の方法とは?
まとめ
実践者の声③④

第7章 勉強効率アップのための食事・睡眠
勉強法44 食事が勉強の成果と関係する?
勉強法45 どうして睡眠は重要か?
勉強法46 目覚まし時計なしで起きる方法がある?
勉強法47 早朝から頭をフル回転させる方法とは?
まとめ
実践者の声⑤

第8章 勉強効率アップのためのツール
勉強法48 集中力を維持するためのツールとは?
勉強法49 外での勉強に役立つツールとは?
勉強法50 おすすめの筆記具とは?
勉強法51 聞く勉強に便利なツールとは?
勉強法52 長期計画型勉強なら、まず椅子に投資?
勉強法53 勉強机の照明として最適なのは?
勉強法54 寒さ対策のツールとは?
勉強法55 快適に目覚めるツールとは?
まとめ

エピローグ

参考文献



私は普段から勉強している方だからこそ思うのか、「もっと効率のいい勉強法はないのか?」という問いは、いつも頭の中を巡っている。だから、素直にこの本を手にとった。きっと、何かいいヒントがあるはず、という期待を抱いて…。

で、通読して思ったことは、この本は普段から勉強している人には不要の部類に入るものだと認識してもらってかまわない。そして、「勉強したくない」という人には全く無縁の書物だと言える。

そして、「いままで勉強なんて学校でしかやったことなかったけど、やらなきゃマズいことになる」と気づいた人たちが、この本が狙っているターゲットになる。したがって、この本はそういう意識を持った人たちを救済するためのバイブル(ちょっと言い過ぎかな)になりうる。

最近よく出版されているビジネス/自己啓発書のどれにもよく書かれていることが、この本にも漏れなく書かれている。
・現在のあなたは過去の蓄積で収入を得ている

・自己投資したことの大半は、必ず数年後にそれ以上のリターンとして返ってくる

・今日、自己投資しなければ、5年先、10年先が危ない
ここのところを肝に銘じておくか否かで、勉強に対する姿勢が丸っきり変わってくるので注意!!できれば、この3箇条は紙に書き出して、目に見えるところに貼っておくか、手帳に書き込んでいつでも見るように習慣づけておいた方がいいと思う。

逆に言ってしまえば、この部分をしっかり押えることができたなら、この本に払ったお金は完全に回収できたと思っていい。

それくらい、この3つのことはすごく大事。

そして、
1. 行き先を決める(目標の英語力を決める)
2. ルートを決める(勉強の仕方を決める)
3. アクセルを踏む(日々勉強を続ける)
の概念を体で表現できるようになれば、それでOK。

上記の引用は英語勉強法の章から抜き出したのだけれど、これはすべての勉強に通ずる。いや、勉強に限らず、会社の運営においても、同様のことが言える。
  1. (会社の)目指すべき理想の姿を描く
  2. そこに至るロードマップを作成
  3. ロードマップに従い、成すべきことを逐次達成していく

つまり、何かで成功を得ようとしたら、まずビジョンを描けるかが要になってくる。

実際、私はいまドイツ語とPythonの勉強をやっているのだけど、ドイツ語はどんどん進むのだけど、Pythonはなかなか先に進めない。その差は何かと言えば、明らかに目的地が見えていないということ。

ドイツ語の習得は、新婚旅行でヨーロッパをまわる(あくまで)予定なので、その際にひとつでもEU圏の言語を話せたら、きっと楽しいだろうなぁという理由でスタート。大学でドイツ語を少しやっていたこともあるし、英語と多少似たところがあるので、ドイツ語の学習はぶっちゃけ楽しい。楽しい以外の何物でもない。

一方、Pythonはプログラミング言語。同じ言語とはいえ、ドイツ語とは多少毛色が違ってくる。英語やドイツ語はコミュニケーションを実現させるためのツールであり、Pythonはプログラムを実行させるためのツール。ドイツ語に関しては、ドイツ語を話しながら、現地の人たちとあれこれと話をしている自分を思い描くことが可能なのだけど、悲しいかな、私はPythonを使って「こんなものを作るんだ!!」という具体的な部分を持てずにいる。

そう、Pythonの場合、明らかに目的地が見えていないのだ。

だから、なかなかPythonを習得することができない。実に歯痒い…。

それだけイメージの力というのは強い。目標というのは、それを具体的にイメージすることができてしまえば、やるべきことの半分以上は済んだと言っていい。ほんと、あとはひたすら自らが動いていくだけなのだから。

そういうことをこの本は200ページくらいを使って説いている。

普段から勉強できている人にとっては、当たり前のことが書き連ねてあるわけだから、そういう人は読む必要がない。そのまま勉強を続けていけばいいだけ。

ただし、「勉強を始めたいんだけど、どうしたらいいか分からない」という人たちにとっては、この本は大きな支えになると思うし、一読するだけでなく、二読、三読して、自らの血となり肉とするのがいい。1日30分というのは、毎日続けていく勉強時間としてはちょうど良い長さだとも思う。しかも、まとまった30分で勉強するのではなく、1日のトータルで見て30分というわけだから、どんなに忙しい人でもそれくらいの時間は取れるはず。

私が英語講師をしていた頃、やはり

「毎日30分くらいは英語の勉強に時間を費やしてくださいね」

と生徒さんたちに言っていたのを思い出す。

『英語を話せるようになりたい』という目標は皆同じなのだけど、そこにかける情熱は人それぞれだった。英語が好きな人には「毎日30分くらいは勉強にあてよう」だけで効果アリ。あとは放っておくだけで、彼ら彼女らはどんどん勉強をしていく。もちろん、結構なスピードで英語を習得していく。

一方、「できない理由」をつらつらと話す人は、案の定、1年経とうが2年、3年経とうがいっこうに英語を話せない。そういう人たちは、最初の時点で「できない」イメージを自分に抱かせているわけだから、そこから先はどう頑張ったって前に進めない。

自分を変えれるのは、結局、自分自身しかいない。

理想の自分になるために、自分の時間(人生)を自分自身に投資できるか?そこんところの覚悟はしなくちゃいけない。

人生における勝利は、人によって様々な形があるだろうけど、人生というステージにおいてとにかく勝利したいなら、いまの自分から抜け出したいなら、まずこの本を手にとり、一読することを勧める。そして、二読、三読することを勧める。

自分自身の人生へのコミットメントを促してくれるはずだから。


追記:
この本に書かれてあったことは、かつて1万円の値段で提供されていたものらしいのですが、いくらなんでも1万円はちょっと高いんじゃないか?と思った。それがいまでは1,300円で提供されているのですからね。微妙な気持ちになります…。

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